TEDで英語学習！勉強方法とおすすめを紹介

英語学習をする人の中には、リスニング力を鍛えてビジネスでも問題なく英語を使って話ができるようになりたいという人は多いかと思います。そのような目標がある人には、TEDを活用しての英語学習をおすすめします。

 

TED（Technology Entertainment Design）とは、大規模な世界的講演会「TED Conference」を開催している非営利団体の名称です。一般的には、ネットで無料配信されているその講演会のプレゼンテーション（TED Talks）を総称して「TED」と呼ばれています。

 

TEDは大勢に向けたスピーチなのでとても聞きやすい英語である上に、15分以内で聞ける内容が多く、手軽に利用できます。TEDでリスニング力をあげて、英語学習にぜひ役立ててください。

TEDで英語学習は可能？

TEDは難易度が高いというイメージを持つ人も多いでしょう。確かにTEDは、TOEIC最低700点程度の「単語」「文法」「発音」の基礎力がなければ効率的な英語学習には繋がりません。

 

TEDのプレゼンテーションは話しことばなので、難しい単語は避けられる傾向があります。しかし、専門的な題材を聞くことを考えると最重要語「2,000語」の理解は必要でしょう。また文法については、最低でも高校1年生までの基礎的文法の理解が必須です。

 

これらがクリアできれば、TEDは効率的な英語学習法として大きな力を発揮します。すでに、ある程度の英語の理解が進んでいる人はぜひ挑戦してみましょう。

 

また、TEDには公式アプリがあります。最新動画が一覧で表示されており、動画をすぐに検索することができます。また動画をダウンロードしておけばオフラインでの視聴も可能なのでとても便利です。ぜひアプリもダウンロードして、英語学習に活用しましょう。

TEDをおすすめする理由

TEDの魅力はなんといってもその手軽さです。1本1本の動画が短くまとまっており、スマホ1台あれば時間や場所を選ばず無料で利用できます。

 

この手軽さは英語学習のモチベーションを維持することに繋がります。自分が興味のある内容で英語を学無ことができるのも嬉しいですね。以下では、TEDをおすすめする理由について詳しく説明していきます。

理由1：話題が豊富

TEDには様々な事業の種類があります。中でもTEDTalksはホームページやYouTubeチャンネル、アプリなどネットを通じて行われておりTEDを多くの人が知るきっかけとなっています。

 

TED Talksのテーマは非常にバラエティに富んでいます。政治・経済・教育・心理・宇宙科学・生物学などの様々なジャンルを2000本以上の動画の中から選ぶことができます。自分が興味のあるジャンルの中から選べるというのは、楽しく学習する上でもとても大切なことです。

理由2：リスニングを強化できる

機械的な英語で勉強していると、いざ実践の場で英語を話そうとしても上手く使えないことがあります。TEDはネイティヴや第二言語である人の生の英語を体感できます。中にはなまりのある人もいるので、いろいろな人が話す英語を聞くことで耳を慣らすことができます。

 

リスニング問題などでは、ネイティブの表現や言い回しが多く使われるので、TEDで慣れておくことでリスニング問題対策にもなります。またTEDは動画の再生速度を変えて聞くことができるので、英語が早口で聞き取れない人には非常に便利な機能です。

 

逆に、上級者は再生速度を早くして、さらにリスニング力を磨くこともできます。TEDでの英語学習はより実践的な英語力とリスニング力を身に付けることに繋がるのです。

理由3：字幕の種類が豊富

TEDにはTranscript(原稿)機能があり、字幕の文字を見ながらリスニングすることで内容がより理解しやすくなっています。TEDが提供する動画は3万人以上のボランティアの翻訳家により、100言語以上に翻訳されています。

 

英語以外の言語を学習している人にとっては一石二鳥ですね。字幕は英語字幕や日本語字幕にも対応しています。話している箇所がハイライトされ、クリックするとその場所に戻ることもできるのも繰り返し聞きたい時に便利な機能です。

TEDを活用した学習法

様々な機能が充実しているTED。それらを活用した学習方法には以下のようなものがあります。

 

・字幕なしで視聴する

・字幕付きで視聴する

・シャドウイング

 

以下では、それぞれの学習方法について詳しく解説していきます。自分の今のレベルに合わせて効果的に学習して、英語の習得を目指しましょう。

1：字幕無しで視聴（リスニング）

動画は、自分のレベルに合い興味のあるものを選びます。そして視聴する際には、字幕がないわけなので集中して全力で理解に努めることが重要です。英語を聞き取る時には、単語同士の発音の繋がりを意識しましょう。

 

ネイティブの発音は単語同士を一緒に発音することが非常に多いので、単語1つひとつに注目しすぎないように気をつけてくださいね。しかし、英語が聞き取れず理解が苦しい時には、すぐ英語のスクリプトを確認してみましょう。

 

その際にはノートに書き写すなどして丁寧に理解することがポイントです。字幕なしというのは決して簡単なことではありません。最初は多くの人が自分の実力にガッカリするかと思いますが、そのガッカリが1本完璧に仕上げた後の定着に繋がります。英語学習は繰り返しが大切なので、1つのテーマを何度も繰り返し聞いて粘り強く取り組みましょう。

2：字幕付きで視聴（リーディング）

リーディングをすることで、英語そのものを英語の語順で理解できる英語脳を作り、単語力と文法力のアップと定型表現の理解ができるようになります。動画を観るときは英語字幕で観てから日本語字幕に移行します。ここでポイントなのはリラックスして動画を観るということです。

 

英語字幕では、言っていることが理解できなかったり、字幕についていけなくても気にしなくて大丈夫です。日本語字幕で観る頃には何回かその動画を再生しているかと思います。

 

そのため、動画でどんなことを話しているか大体理解はできている可能性が高いですが、ここでも、なんとなく分かった程度で構いません。

3：シャドウイング

シャドウイングとは、動画から聞こえてくる英語音声を追いかけて発声する学習方法のことです。赤ちゃんが言葉を習得する時にもこのシャドウイングを使っているので、とでも原始的な方法と言えますね。

 

聞こえてくる音をその場で再現する方法なので「発音」「イントネーション」「リズム」が鍛えられ、音の連結や消失を感覚で掴めるようになります。

 

リスニングは継続して続けることがとても大切です。TEDは5分程度の短い動画がたくさんあるので、スキマ時間などを利用して、毎日の継続を心がけましょう。

おすすめTEDコンテンツ

TEDは数多くのコンテンツが用意されているため、どの動画から観たらいいか迷ってしまうかと思います。そこで、英語学習に使いやすく、さらにモチベーションも上がるようなおすすめの動画を5つ紹介します。

 

短い時間で観ることができるので、スキマ時間を使ってぜひ視聴してみてください。

リチャード・セント・ジョン「成功者だけが知る、8つの秘密」

1000万回以上再生されている大人気動画で、成功者500人へのインタビューで分かった成功への8つの秘訣を知ることができます。新しいことにチャレンジしたい人にとっては非常に参考になる動画です。

 

話すスピードは少し速いかもしれませんが、短い動画で単語が簡単なものが多く出てきます。要点がシンプルで分かりやすいのも魅力的です。何度も繰り返し聞くことができ、英語の音のつながりに慣れるためには最適な動画となっています。

ジェイ・ウォーカー「世界の英語熱」

世界中で20億人もの人が英語を学ぶ理由についてスピーチしています。何千もの中国人学生が英語を練習している様子を、画像や音声用いて伝えています。

 

4分ほどの短い動画で、話すスピードも速くなく、画像や動画の多用で分かりやすく編成されています。英語を学ぶ理由を再確認でき、英語学習のモチベーションが上がる動画となっています。

マリアンナ・パスカル「Why you should speak English like you’re playing a video game」

マリアンナ・パスカルさんが20年間に渡り1000人以上のアジア人に行った英語指導の体験から感じたことをスピーチしています。その中でマリアンヌさんは、英語での上手なコミュニケーションと、英語のレベルの高さは関係がないということが分かりました。

 

そして大きく関係しているのは英語に対する姿勢だということに気づきました。英語のレベルが極端に低くても英語でのコミュニケーションは可能ということをマリアンナさんは断言しています。

 

マリアンヌさんの娘のピアノのレッスンをみた時と英語を学ぶ生徒たちの考え方は一緒でした。英会話(ピアノ)でのミスを恐れ、そのミスの数が少ないことが英会話(ピアノ)の上手い下手、評価の基準である。

 

そういったという考えを、マリアンナさんの娘や生徒たちは持っていたのです。確かに学校では文法のミスは間違いとなってしまいます。

 

しかし実際の世界では話している相手に集中したり、話している内容を相手が理解できることがとても重要です。マリアンナさんは「英語は現代の世界において目的達成のためのツールである」と強調しています。自分の英語に自信が持てないと悩んでいる人におすすめのスピーチです。

マット・カッツ「30日間チャレンジ」

Googleスパム対策チームのリーダーであるマット・カッツが新しいことには30日間挑戦しようとスピーチしている動画です。挑戦したいことがある、挑戦したいことがあるのにできずにいるという人にその実現の方法を伝えています。

 

動画では実際にマット・カッツ自身が、30日間毎日写真を撮ったり、小説を書いたりした話などを聞くことができます。この動画はとても有名で留学先リスニングの題材としても使われています。

 

話すスピードは少し速く感じるかもしれませんがスピーチ内の英語も簡単なので、字幕ありで見れば大体のことは理解できるでしょう。30日間何かを挑戦することは、それが習慣になったり、自信にもつながることになります。

 

英語の上達には継続が大切ですが、多くの人が続ける難しさも感じています。そのようなことを感じたことのある英語を学習している人は一度は観る価値のある動画です。動画の再生時間も3分と短く手軽に何度も聞くことができ、初心者にはとてもおすすめの動画です。この動画でリスニングの勉強をしながら、英語学習へのモチベーションをあげましょう。

ベニールイス「Hacking language learning」

大学卒業後にスペインに移住しスペイン語を学び始めたベニーさんは、半年かけてもスペイン語をうまく習得することができませんでした。その結果、自分には才能がないと諦めそうになってしまいました。

 

ベニーさんは習得できなかった理由として、勉強することばかりに重点を置いていたためと述べています。そこで、ベニーさんは勉強だけをするのを辞め「話すこと」を始めました。そして「話すこと」に集中すると、なんと数週間後にはスペイン語を話せるようになってきたそうです。

 

言語を話し始めるにあたって、人は様々な言い訳をするとベニーさんは言います。その言い訳というのは、「話すにはまだ十分な語彙力がない」というものが多いそうです。

 

ベニーさんは記憶力に自信はないそうですが、単語やフレーズの記憶には楽しむ工夫が大事だと言っています。単語はイメージと関連させること、フレーズはリズムで繰り返し練習することが比較的簡単に覚えるコツだそうです。

 

他にも「英語の文法が嫌い」「教材を買うお金がない」など、様々な「言い訳」が出てきます。ベニーさんはこれらの言い訳を解消する具体的な方法をスピーチの中で提案しています。

TEDで英語+αの学習を

TEDは短い再生時間の動画が多く、なまりの英語を含めて様々な人が話す英語に慣れることができます。また、スピーチの内容が濃く使われている英語が正確で、字幕やスプリクト機能も充実していて良いことづくめです。

 

つまり、英語を学習する人が使わないのは損なのです。アプリも用意されていますので、ダウンロードしてスマホ1台からTEDを始めてみましょう。ただし、TEDを始める前には基礎力を強化しておくことや、自分のレベルや目的に合った動画を選ぶことが大切なポイントです。

 

また、英語学習は継続と繰り返しの練習が必須ですが、楽しく学ばなければ継続することは難しくなります。英語の基礎力を身に付けたら、興味がありレベルの合うジャンルの動画をスキマ時間を利用して楽しみながら学習していきましょう。