留学中にアルバイトは可能?アルバイトの探し方と注意点

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海外留学を充実したものにするには、ある程度のまとまったお金が必要不可欠です。留学先での生活が枯渇してしまっては、勉強どころではなくなってしまいますよね。

 

留学中の資金を得る方法は、日本で十分なお金を貯めてから出発するか、留学先でアルバイトをしてお金を得るかの2択です。そもそも留学中のアルバイトが可能かどうかは、留学する国やビザの種類によって違いがあるので注意が必要です。

 

そこでこの記事では、留学中のアルバイトについて、探し方やアルバイトをする際の注意点を解説していきます。留学中のアルバイト事情について理解して、充実した海外ライフを送りましょう。

留学中にアルバイトは可能?

留学中のアルバイトが可能かどうかは、留学する国やビザの種類によって様々です。留学で発行されるビザには、大きく分けて学生ビザとワーキングホリデービザの2種類があります。

 

学生ビザは、留学先の学生として通学をすることを前提として発行されます。一方ワーキングホリデービザとは、18~30歳が資格の対象で、滞在期間1年以内で2ヶ国・地域間への旅行や就労を認めるビザで、申請できるのは各国ごとに1度だけです。不法就労をしてしまうと日本へ強制送還になるので、留学先の制度はしっかり把握しておく必要があります。

 

例えばアメリカの場合は、留学生の大学キャンパス以外でのアルバイトは禁止されています。学業に支障がないという条件をクリアできれば、学内でのみ週20時間までアルバイトが可能です。またアメリカはワーキングホリデービザは発給していないので注意してください。

 

オーストラリアでは、学生ビザを持っている場合には、2週間で40時間(長期休暇中はフルタイム)までアルバイトが許可されます。またワーキングホリデービザでは1年間、時間制限なくアルバイトが可能です。ただし、同じ場所で働ける期間は、最長6ヵ月までとされています。

 

イギリスでは、学生ビザの中でも、長期語学留学、専門学校留学、大学・大学院留学をしている場合のみアルバイトが可能です。就労時間は、大学生で最大週20時間(長期休暇中は週40時間)まで、専門学校生は週10時間までです。またイギリスのワーキングホリデービザは最長2年間の滞在ができ、就労の制限はありません。正規雇用や開業も可能となっています。

海外でのアルバイトの探し方やその種類

留学先でのアルバイトは、留学費用の捻出や、実際に英語を話すことによる語学力の向上、人脈を増やすなどのメリットがあります。では留学先でアルバイトを探すにはどのような方法があるのでしょうか。

 

留学している人の中には、語学に自信がないからアルバイトできないと思っている人もいるでしょう。しかし、語学力が低くても留学先でのアルバイトは可能です。

 

掃除やベッドメイキングなど会話が不要なアルバイトや、最近では、海外に日本食レストランがある場合もあるので、日本語を使って働くこともできます。しかし、アルバイトの内容によっては語学力向上が期待できないものもあるので、よく吟味してアルバイトを選ぶようにしましょう。

日本人向けの求人サイトを利用

国によってはたくさんの日本人が暮らす国もあるため、日本人向けの求人サイトが充実していることがあります。求人情報が日本語であれば、まだ英語力に自信がない人でも安心して仕事探しができますね。

 

日常会話程度の英語ができる場合は、日本食レストランやカフェをおすすめします。接客しながら会話ができれば、働きながら英語のスキルを向上させることができますよ。

 

ただし、英語力が低いと就ける仕事は大きく制限されます。日本食レストランは従業員もお客さんも日本人である場合が多く、本来の目的である、語学の向上や習得には繋がりにくくなる可能性があるので注意してください。

 

アルバイトをする前に、まずはしっかり勉強をして現地で働けるレベルの英語力を身に付けることに力を注ぐことも大切ですよ。

現地の求人サイト

日本にも多くの求人サイトがありますが、海外にも現地の求人サイトが存在します。英語に慣れてきたら、ぜひ現地の求人サイトにも目を通してみましょう。

 

ただし、検索エンジンや仕事の詳細はすべて英語で書かれているため、留学生でも可能かどうかなどの勤務条件などをしっかり確認できる英語力が必要です。英語力に自信がある人は、ぜひ現地企業でのインターンや、オフィスワーク、にチャレンジして、留学後の就職に役に立てましょう。

 

地元の外国人が多く集まるようなお店で働いて、現地の人とたくさんコミュニケーションをとるのもよいですね。この方法も決して簡単なことではないので、自分の英語力に自信がつくまでは英語の勉強に集中したほうが無難でしょう。

自力で探す

求人サイトから探すのではなく、人からの紹介を受けるというのも一つの方法です。ホームステイ先の家族や、留学先の学校で出会った友達や先生などの知り合いにお店を紹介してもらえないか聞いてみましょう。

 

知人からの紹介だと、働く前に職場の雰囲気なども詳しく聞けるので、自分の理想のアルバイトに出会える可能性が高くなります。また、求人を見て履歴書を送る手間も省けるので、早くアルバイトを見つけたいと思っている人にもおすすめの方法です。

 

ほかにも、お店にアルバイト募集と掲示がある場合はそれを見て応募をすることもできます。働きたい場所がすでに決まっているのであれば、直接お店に自分で問い合わせるのも方法の一つですね。友人などには、アルバイトを探しているから紹介してほしいという話をこまめにしておくとよいでしょう。

海外でアルバイトをする時の注意点

留学先でアルバイトをする際には、ビザなどの就労規則のほかにも注意するべきことがあります。

 

当たり前の話ですが、海外で働く際には英語を使うことが基本となります。ある程度英語が話せる状態でなければ、働ける仕事が限られ給与も安くなるので注意が必要です。

 

また、本来の目的である「学業」に専念するためにも働きすぎないということも大切です。学習の時間が確保できなければ成績にも影響がでます。

 

さらに、日本語で働けることが多い日本食レストランで妥協しないことも重要で、語学力向上のためにはしっかり英語を使えるようなアルバイト先のほうがよいでしょう。以下ではこれらについてさらに詳しく解説します。

ある程度話せる状態でアルバイトを

留学先でアルバイトをすればいいやと資金が少ないまま留学してしまうと、お金が足りなくなるので学業のほかにもアルバイトをしなければならなくなります。はじめのうちは英語のレベルが高くない人が多いかと思うので、就ける仕事が少なく給料も安い場合が多くなります。

 

結果として、長時間労働をすることになり、勉強する時間が取れないという事態になりかねないので注意しましょう。そうならないためには、まずは留学して3〜4ヶ月はしっかり英語を学ぶ時間を取ることが大切です。最低でも、その期間の生活費は日本でしっかり準備してから出発するようにしましょう。

 

また、英語ができるに越したことはないので、日本である程度の語学力つけておくことも、留学先で早めにアルバイトを始められる近道ですよ。

日本食レストランで妥協しない

ヘルシーで繊細、美しい見た目の和食や日本食は、海外でもとても人気があります。海外には日本食のレストランが多くあるので、もちろん場合によってはアルバイトも可能でしょう。

 

日本食レストランは、従業員やお客さんの多くが日本人なので、英語に慣れていない人にとっては働きやすい環境という利点があります。しかし大切なことは、語学留学をしている以上はそこに妥協しないということです。

 

日本語が使える状況に身を置いてしまうと、せっかく現地の学校で学んだリスニング力もスピーキング力も磨きがかからずにもったいないですよね。海外において日本人は、スピーキング力が弱いと認知されている場合が多いです。

 

なかなか採用に結びつかない可能性もありますが、英語力向上のためにもしっかり自己アピールをして諦めずにチャレンジすることが大切ですよ。

働きすぎない

留学先でアルバイトをするには、自分でしっかり時間の管理をしなければなりません。深夜まで働いたことで睡眠時間が取れずに寝坊、授業に行けなかったなんてことになれば、本来の目的である語学学習ができなくなってしまいます。

 

とくにアメリカでやオーストラリアでは、学生ビザの維持には、授業の出席率が80%以上という条件があります。ビザを失わないためにも働きすぎには注意しましょう。せっかくできた友達との時間が持てなくなるのももったいないことなので、留学中の時間の使い方はしっかり考えて有効に使いたいですね。

 

また、慣れない海外生活は思っているよりも労力を使います。日常生活でもアルバイトでも、話す、見る、聞くという行為が全て英語になるので、インプットとアウトプットで常に頭をフル回転させなければならないのです。日本でなんの労力も使わずにできていたことが、慣れない海外ではかなりの労力を使うということを覚えておきましょう。

留学先でのアルバイトは事前準備を 

留学先でのアルバイトは、生活費や留学資金を稼ぐことができるのはもちろん、実践的に英語を使うことでの英語力の向上や、人間関係の広がりが期待できます。

 

しかし、はやる気持ちから安易な気持ちで留学先でアルバイトを始めようとすると失敗することになりかねません。そもそも留学した国でアルバイトができるのか、働く上で必要な英語力は身についているのかなど、始める前に一度よく考えたり調べたりすることが大切です。

 

留学する本来の目的は「学業」です。まずはしっかり集中して英語を勉強する時間を確保するほうが賢明でしょう。また、海外での慣れない生活は思っているよりも労力を使います。身体のためにも、無理はせず段階を追って、自分の英語や生活に余裕ができてからアルバイトに挑戦することをおすすめします。

 

また、留学してから最低でも3〜4か月は学業に専念するほうがよいため、その分の生活費は日本でしっかり準備してから渡航することもポイントですよ。留学先でのアルバイトにはメリットもたくさんあります。本来の目的は学業であるということをしっかり頭に入れながら、計画的にアルバイトを始めて、充実した語学留学の時間を過ごしましょう。